最近050が頭につく電話番号をよく見かけます。企業でも採用しているころもあるのですが、IP電話というものです。IP電話といわれてもピンとこないのですが、普通に電話が使えて通話料が安いのでお得感から普及しています。しかし回線品質の問題と信用の問題があるのでビジネスでの利用は避けた方が良いです。
普通の電話回線と何が違うの
普通の電話回線はPSTNというもので、回線交換機と呼ばれる機械をつかって通信の相手通しを線でつないで、通話信号が通るようにするものです。
昔は線の質で音質が変わったりしていて、電話をかけ直すと良い音になったり、悪い音になったりしていました。しかし最近では交換機間の通信は多重化されデジタル化されています。しかし通話中は相手と線で常につながってる状態になります。
一方IP電話では、交換機ではなくインターネットを介して相手につながります。音声は細かいデータ列としてパケット化されて、インターネットで相手に送られます。
このパケットはインターネットの状態によって届いたり届かなかったするので、綺麗に聞き取れる音質にするのは難しい技術を使っています。
携帯電話で電話しているのと、LINEの通話で電話しているときの差のようなものですかね。LINEは4Gくらいだとほとんど電話の音質に近いですね。
ファクスは電話回線を使う前提の技術
ファクスはそもそも電話回線の仕様に基づいて、画像を音に変換して送受信をしています。人間だとあまり聞き取れないような音の範囲も使って画像を送ろうとします。
でもIP電話では難しい技術が裏目に出て、昔ながらのファクス規格だと信号が劣化してうまくつながらないケースが発生してしまいます。
これはインターネットの状態が良いと問題は表面化しないのですが、ちょっとネットが混んでいるタイミングなどに通信が失敗するような現象として表れます。
ファクス規格が定められたときIP電話はなかった
これはファクス規格が考えられたころ、まだIP電話が無かったので仕方のないことです。技術的にはファクスを使う場合はIP電話はお勧めできないことになります。でも今のインターネットの品質では十分に実用的にはなっているとも言えますが、リスクを知っておく必要があります。
050は信用されない
IP電話は基本料金無料で通話料も安くて一見良いようにも思えますが、問題があります。この安さから、悪質な迷惑電話を目的に050のIP電話が多用されています。いわゆる振り込め詐欺というやつです。
IP電話は契約の時に本人確認が行われないことを利用して、このような犯罪に利用されているわけですが、IP電話の数は増え続けています。
050の電話番号から広告のファクスが大量に届くようになることもあり、050の番号からの着信自体を拒否している企業や個人も多く存在します。
まとめ
コストの安い050のIP電話の電話番号が割り振られるインターネットファクスプロバイダも多いです。
ビジネスで使うのであれば、IP電話はつながらないリスクがあるので、IP電話を採用しているプロバイダは極力避けるという対応は有効でしょう。また信用を気にされる方やビジネスで利用するのであれば極力IP電話で発信することは避けた方が良いと思います。
普通の電話回線の電話番号が割り振られてお勧めなのはeFaxです。