インターネットファクスはとても便利だといえますが、万人にとってメリットの方が大きいというものではありません。人によってはデメリットの方が大きく導入した後に後悔することになるかもしれません。導入前にしっかりと検討をしておきたいところです。
月間300枚を超えると割高に
インターネットファクスを紹介しているサイトではインターネットファクスを使うと大幅なコストダウンができると、少し無責任に書いているところが非常に多くあります。これは必ずしも嘘ではないのですが、あくまでも月当たりの枚数が少ない人に限定されます。
もしも月間300枚以上ファクスをされているのであれば、従来のファクス機の方が割安になります。逆に月間300枚に達しない場合、インターネットファクスの導入を検討したいところです。
ファクスが使えないことがある
一番問題になるのがIP電話が使われている場合です。IP電話は音声に最適化されていて、ファクス信号を劣化させます。回線はつながるけど、ファクス送信中にエラーになってしまうケースが多くなります。
電話番号の市外局番が050の場合は、送信先が受信拒否しているケースも多くあります。IP電話は悪質な迷惑ファクスでも使われることがあり、仕方がないところです。
普通の電話回線が選択できる場合、このデメリットはありません。
海外とファクスできないところがほとんど
現状ほとんどのインターネットファクスサービスでは海外にファクスが送れないです。受信もできないところもあります。eFaxはさすがに送受信問題なくできます。
グローバル化の時代に海外とファクスするのは当たり前なのですが、残念な限りです。
セキュリティがあまくなる
個人情報などの情報漏えいをしてしまうと企業としての信頼を著しく毀損します。通常のファクスでは、セキュリティの知識がなくても問題なく、物理的にオフィスで紙を管理できていれば良かったわけです。
しかし、インターネット経由で送るとなると、使う側にもセキュリティの知識を要求します。暗号化とか、SSL/TLSとか、S/MIMEとか、電子署名とか言われて難しいと感じるのであれば、情報漏えいしてはいけない文章を送らないことが必要です。
まとめ
インターネットファクスはとても便利で、業務効率を向上させてくれるツールだといえると思います。しかしどのような場合でも完全移行できるものではなく、デメリットを考慮に入れながら従来のファクスとも共存させながら使うのが一般的だといえるでしょう。
もしも月当たりの枚数も少なく、補助的にファクスを使っていらっしゃる方は、インターネットファクスに移行できてコスト的に大きく恩恵にあずかることができます。