ファクスを一日30枚以上は送受信しているといったファクスのヘビーユーザーの方には、文句なくA3複合機でファクスをされることをお勧めします。間違っても全面的にインターネットファクスに置き換えないほうが良いです。
ファクスのヘビーユーザーとは
例えば建築関係であれば、図面や部品表のようなものもファクスで送る機会もあります。枚数も必然的に多くなりますが、画質も問題です。用紙もA4といった小さなサイズではなくA3で送ることで受信側が見やすいようにすることも多いです。
納品書を受け取れば、捺印してファクスで送ることが良くありますが、期末にこういった作業は集中することが多いです。その時にファクスが故障していたら取引先に迷惑がかかり自社の信用が損なわれます。
ファクスが業務上欠かせない職種であれば必然的にファクスのヘビーユーザーとなってしまいます。ここでは一日30枚以上送信していて、受信も同じくらいある想定です。
ヘビーユーザーにインターネットファクスがお勧めできない理由
枚数が多くなると従来ファクス機がどんどん有利に
コスト削減を謳い文句にインターネットファクスを導入しようとお考えであれば、それは大きな間違いです。従来ファクス機とのコスト比較について記事にまとめていますので、そちらをご覧ください。
A3が使えないのはネック
インターネットファクスでは用紙サイズの指定ができません。すべてA4として取り扱うことになってしまいます。図面をA3で送ったつもりが、相手先に届くとA4で全く読み取れないといった事態になってしまうこともあります。
普通のファクス機でなくA3複合機が良い理由
家庭用のファクス機をオフィスで使われている方は少ないでしょう。大抵が、コピー、プリンター、スキャナーとファクスが使える複合機を利用されていることと思います。ファクスのヘビーユーザーにはA3のレーザー複合機がお勧めです。
レーザーかインクジェットか
複合機といっても、印字する仕組みがレーザーかインクジェットかでまず違いがあります。これは圧倒的にレーザーが良いです。インクジェットが良いのは初期導入コストが非常に低いことです。それ以外はレーザーが勝ります。
画質は圧倒的にレーザーが良い
ファクスは白黒で、大抵の場合文字を扱います。小さな点が集まって文字であったり画像を表現するのがファクスですが、これをインクジェットとレーザーで見比べると違いは歴然でレーザーが綺麗です。
インクジェットの非純正品でもレーザーが安い
インクジェットの枚当たりのコストは年々下がってきています。純正でないインクを使うことで安く印字できます。それでもランニングコストは1枚3円程度です。でもこれをやると保証とかが無くなります。
レーザーの場合、安いレーザーの複合機はインクジェットと同じで消耗品で製造コストを取り返そうというビジネスモデルなのでトナーは高いです。しかしA3複合機で大容量トナーは非常に安価です。ランニングコストは一枚3円を切ります。
紙送りの安定性がレーザーが良い
あまりカタログに現れないことですが、紙詰まりの頻度であったり、紙がまっすぐ出る性能は重要です。梅雨になって湿気たり、冬は乾燥したりで紙の性質は季節で変わります。そんな紙を安定して送れるには、しっかりとした紙送りの技術が必要です。
プラスチックだらけでできた剛性のないインクジェットでは自分が出す振動によって紙送りの性能がそもそも低いだけでなく、コストダウンで安いゴムが使われていたりして、性能は使っているとすぐに悪くなります。
インクジェットは2年程度が寿命ですが、レーザーは10年位は使えます。
A3レーザー複合機が良い理由
上で説明した通り、インクジェットよりはレーザーがファクスのヘビーユーザーにはお勧めですが、複合機にはA3機とA4機があります。A3って最近あまり使わないから、場所も取らないしA4機で十分と思わるかもしれませんね。
確かにA3を一切使わないのであれば、A4という選択肢はあります。しかし、機械の安定性がA3の方が高いのでA3機が良いのです。デューティーサイクルが違うというのですが、そもそも使われ方の想定が設計の段階で違うのです。
A3の原稿を送る必要があるのであれば、もちろんA3レーザー複合機が必要になります。
保守契約は必要
A3レーザー複合機を使われる場合、保守契約を結んでおくことをお勧めします。高い機械ですから、長持ちさせるというのもありますし、故障したらというより、故障する前に察知して怪しい部品を交換してくれたりして、印刷できなくることがほとんどなくなります。
お勧めは富士ゼロックスのA3複合機
ファクスのヘビーユーザーであれば、富士ゼロックスのA3複合機が良いです。画質など複合機全体の品質が高いことと、ファクスとしての品質が良いのとサポートが良いことでずば抜けています。
ファクスの電気的な仕組みはモデムと呼ばれるチップと、オペアンプなどのアナログ部品で構成されます。アナログな部分は日本だとNTTとかにつながりますが、アメリカだとAT&Tとかにつながりますので、実は国々によって特性が異なります。
安価なファクス回路だと、国ごとの設定はあったとしても、あまり細かくチューニングできません。品質にこだわっている富士ゼロックスのファクスは、工場などで内部で何メートル引き回しているか分からないような悪質の電話回線にでも、カスタマーエンジニアが細かくチューニングしてくれます。
クラウド型インターネットファクスはサブとして利用
このようにファクスのヘビーユーザーにはA3レーザー複合機がお勧めですが、外出先でファクスを送りたい場合や受け取りたい場合は、クラウド型インターネットファクスがサブで使えます。外出先に限った話ですので、枚数は多くならないですから、少ないコストでインターネットファクスの利便性の恩恵にあずかることができます。